シュレッダーダスト処理費用の高騰および鉄スクラップ価格の下落によりリサイクルシステムが経済的に成立しなくなるにつれ、不法投棄や手抜きなどの不適切処理が増えるおそれがある。それを未然に防ぐために、まず第一にリサイクルシステムの経済性を確保することが肝要である。なぜなら、リサイクルシステムが市場原理で経済的に成立しないことには環境対策もへったくれもないからである。リサイクルシステムが経済的に成立した上で、次に、リサイクルイニシアティブに示された目標を達成できる合理的なリサイクルシステム確立が求められている。そこで、本研究では実態経済に即したモデルを用いたシミュレーションにより、リサイクルシステムを経済的に成立させた上で、環境面でも最適な条件となるようなモデルを提案することを目的としている。
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